【26卒・27卒】ゲーム業界で本当に自由時間が多い会社を「平均年間労働時間」から独自分析!

みなさん、ゲーム業界で働く際に何を重視しますか?給料、仕事内容、会社の知名度や福利厚生など、考慮するべき点は多いと思います。しかし、働く上で見逃してはならないポイントの1つとして「労働コスパ」が挙げられます。つまり、実際にどれだけの時間を仕事に費やし、プライベートの時間をどれだけ確保できるかという観点です。

今回は、ゲーム業界で働くにあたって「平均年間労働時間」という視点から、どの会社が本当に働きやすいのかをデータに基づいて検証していきます。前回の記事と同様に6つの主要ゲーム会社を取り上げ、残業時間、有給取得日数、年間休日などを分析し、どの会社が最も自由な時間を確保できるのかを明らかにします。

これからゲーム業界を目指す就活生のみなさんにとって、会社選びの重要な参考になるはずです。

目次

平均年間労働時間とは?

平均年間労働時間」という言葉は、あまり聞き馴染みがないかもしれません。しかし、これを知っておくことで、企業ごとの働きやすさを客観的に判断することができます。

具体的には、「平均年間労働時間」とは、年間の標準的な労働時間に残業時間を加え、そこから有給取得日数や年間休日を差し引いたものです。これにより、会社が提供する休暇制度がどれほど活用されているのか、そして実際にどれだけの時間を会社に費やすことになるのかがわかります。

簡単に言えば、実質の1年労働時間が短ければ短いほど、プライベートの時間を多く確保できるということです。これは、仕事とプライベートのバランスを考える上で非常に重要な指標です。とくに、ゲーム業界のように忙しい職種が多い業界では、こういった働き方に関するデータは企業選びに欠かせない要素になります。

今回取り上げる6つのゲーム会社

今回の分析では、以下の6つの大手ゲーム会社を取り上げ、それぞれの実質の1年労働時間を比較します。

  1. スクウェア・エニックス
  2. カプコン
  3. バンダイナムコスタジオ
  4. コナミ
  5. コーエーテクモ
  6. 任天堂
  7. セガ

これらは、いずれも業界内で知名度が高く、多くの学生が就職を目指す企業です。それでは、それぞれの実質1年労働時間と、その詳細について見ていきましょう。

1. スクウェア・エニックス

平均年間労働時間:1,806.2時間

スクウェア・エニックスは、『ファイナルファンタジー』シリーズや『ドラゴンクエスト』シリーズなど、名作を生み出してきた日本を代表するゲーム会社です。

残業時間

スクウェア・エニックスの平均残業時間は、月8.2時間と非常に少ないのが特徴です。1日あたりに換算すると0.4時間で、ほぼ残業がないに等しい環境といえるでしょう。

ゲーム業界では、納期前の残業や繁忙期の長時間労働が問題視されがちですが、スクウェア・エニックスでは、しっかりと労働時間が管理されています。

有給取得と休日

さらに、有給取得日数は年間15.3日と、比較的高めです。年間休日も122日と、他のゲーム会社と比べても充実しています。休日が多いだけでなく、有給取得率も高いため、実際に自由な時間を確保できる点が魅力です。

まとめ

スクウェア・エニックスは、年間平均労働時間が1,806.2時間で、今回の調査対象6社の中で最も短いです。少ない残業時間と多めの有給取得日数、年間休日も多いことから、プライベートと仕事をバランスよく両立できる環境が整っています。

これから新卒でゲーム業界を目指す方には、スクウェア・エニックスのような働きやすい環境を提供してくれる企業は非常に魅力的です。

2. カプコン

平均年間労働時間:1,826.7時間

次に、カプコンを見ていきましょう。カプコンといえば、『モンスターハンター』シリーズや『バイオハザード』シリーズが有名です。世界的に評価されているゲームを数多く開発しているこの企業も、働きやすさでは定評があります。

残業時間

カプコンの平均残業時間は月10.1時間で、1日あたりに換算すると0.5時間です。スクウェア・エニックスよりはやや多いものの、ゲーム業界全体で見るとかなり少ない部類に入ります。

有給取得と休日

有給取得日数は年間14.6日と、やや少なめですが、それでも日本全体の企業平均と比べると高めの水準です。また、年間休日は123日と、他社と比べても非常に充実しています。

まとめ

カプコンの平均年間労働時間は1,826.7時間で、スクウェア・エニックスに次いで短い結果となりました。少ない残業時間とバランスの取れた休暇制度で、無理なく働ける環境が整っています。カプコンで働くことに興味がある方は、自由な時間を確保しながら、業界トップクラスのゲーム開発に関わるチャンスが得られるでしょう。

3. バンダイナムコスタジオ

平均年間労働時間:1,919.1時間

バンダイナムコスタジオは、キャラクターIPを活用したゲームやエンターテイメントコンテンツを幅広く展開している企業です。特に『アイドルマスター』シリーズや『テイルズ オブ』シリーズなど、ファンが多い作品を数多く抱えています。

残業時間

バンダイナムコスタジオの残業時間は月19.3時間で、1日あたり0.9時間となります。ここまで紹介したスクウェア・エニックスやカプコンと比べるとやや多めの残業時間です。

有給取得と休日

有給取得日数は15日で、これも日本の企業全体で見ると高めの水準です。年間休日は125日と、こちらもかなりの充実ぶりです。

まとめ

バンダイナムコスタジオは、平均年間労働時間が1,919.1時間で、ここまで紹介した中ではやや長めです。しかし、休日制度や有給取得の制度がしっかりしているため、プライベートの時間を確保しながら働ける環境が整っています。

4. コナミ

平均年間労働時間:1,972.5時間

コナミは、『ウイニングイレブン』シリーズや『メタルギア』シリーズなどで知られる大手ゲーム会社です。ゲームだけでなく、スポーツクラブやエンターテイメント事業も展開しており、幅広いビジネスを手掛けています。

残業時間

コナミの平均残業時間は月19時間で、1日あたり0.9時間です。バンダイナムコスタジオと同様に、残業時間はやや多めの印象です。

有給取得と休日

有給取得日数は13日で、他の企業と比べるとやや少なめです。また、年間休日も121日と、平均的な水準です。

まとめ

コナミの平均年間労働時間は1,972.5時間で、これまで紹介した中では最も長めです。ただし、コナミではプロジェクトごとの仕事が多いため、繁忙期と閑散期で労働時間に波がある傾向が強いです。

5. コーエーテクモ

平均年間労働時間:1,851.2時間

続いては、コーエーテクモです。『無双』シリーズや『信長の野望』シリーズなど、戦略系やアクション系ゲームを数多く開発していることで知られています。

残業時間

コーエーテクモの平均残業時間は月11.6時間で、1日あたりに換算すると0.6時間です。比較的少ない残業時間で、労働時間の管理がしっかりしていることがうかがえます。

有給取得と休日

有給取得日数は年間14.8日で、平均的な水準です。また、年間休日は124日と充実しています。残業が少なく、有給も比較的取りやすい環境が整っているため、プライベートの時間を大切にしたい人にとっては魅力的な会社です。

まとめ

コーエーテクモの平均年間労働時間は1,851.2時間です。残業が少ない上に、休日や有給の制度が充実しているため、バランスの取れた働き方ができるでしょう。特に戦略ゲームや歴史系コンテンツに興味がある方には、クリエイティブな仕事とワークライフバランスの両立が可能な会社といえます。

6. 任天堂

平均年間労働時間:1,860.4時間

次に、任天堂を取り上げます。任天堂は『スーパーマリオ』や『ゼルダの伝説』といった世界中で愛されるゲームを開発してきた企業です。家庭用ゲーム機のリーディングカンパニーとしての地位を確立しており、多くの人が憧れる職場の1つです。

残業時間

任天堂の平均残業時間は月10.4時間で、1日あたり0.5時間です。他のゲーム企業と比較しても少なめで、ワークライフバランスを重視した働き方ができる環境が整っています。

有給取得と休日

任天堂の有給取得日数は年間15.1日と高めの水準です。また、年間休日も123日と充実しており、休日に関しても他の企業と遜色ない制度が整っています。

まとめ

任天堂の年間平均労働時間は1,860.4時間で、全体的にバランスが取れた働きやすい環境が特徴です。任天堂は、他の企業と比べても労働時間が短く、有給休暇も取得しやすいという特徴があり、クリエイティブな仕事とプライベートの時間を両立できる職場です。

7. セガ

平均年間労働時間:2,100.4時間

最後に、セガを取り上げます。セガは『龍が如く』や『ぷよぷよ』といった世界中で愛されるゲームを開発してきた企業です。

残業時間

セガの平均残業時間は月25.7時間で、1日あたり1.3時間です。デフォルトの勤務時間が8時間なので、他の6社と比べると長く感じてしまいます。数字だけ見るとプライベートの時間も取りにくいように感じてしまいます。

有給取得と休日

任天堂の有給取得日数は年間10日とやや低めの水準です。年間休日は131日と一番充実しており、仕事と休みのメリハリがあるともいえます。

まとめ

セガの平均年間労働時間は2,100.4時間で、大手ゲームパブリッシャー7社の中ではややプライベートの時間が確保しにくいように思えます。ただ、年間休日は131日と業界トップの水準なので、決してプライベートがないというわけではなく、平日はしっかり働き、土日祝日はしっかり休むという風土なのでしょう。

総まとめ:どのゲーム会社が一番自由な時間を確保できる?

6社の平均年間労働時間を比較すると、以下のような結果になりました。

企業名平均年間労働時間
スクウェア・エニックス1,806.2時間
カプコン1,826.7時間
コーエーテクモ1,851.2時間
任天堂1,860.4時間
バンダイナムコスタジオ1,919.1時間
コナミ1,972.5時間
セガ2,100.4時間

今回のデータから、最も自由な時間を確保できる企業はスクウェア・エニックスであることがわかります。残業時間が非常に少なく、有給休暇の取得日数も多いため、仕事とプライベートのバランスを大切にしたい方にとっては魅力的な会社です。

一方で、セガは実質1年労働時間が最も長く、プロジェクトごとの波もあるため、繁忙期には長時間労働が必要となることが予想されます。セガで働く場合は、仕事に対する情熱と体力が求められるかもしれません。

ゲーム業界で働く上での注意点とアドバイス

ゲーム業界で働く際、どの企業を選ぶかは非常に重要な決断です。今回紹介した「平均年間労働時間」は、その企業がどれだけ働きやすい環境を提供しているかを客観的に示す指標の1つですが、これだけで企業を選ぶべきではありません。仕事の内容や企業文化、自分のキャリアパスに合っているかどうかも、慎重に考えるべき要素です。

自分のキャリア目標を明確にする

まずは、自分がゲーム業界でどのようなキャリアを築きたいのかを明確にすることが重要です。ゲームデザイナーとしてクリエイティブな仕事を追求したいのか、エンジニアとして技術を磨きたいのか、それともプロデューサーとしてプロジェクト全体を管理したいのか。それぞれの企業で求められるスキルや経験は異なりますので、自分の目指すキャリアに合った企業を選ぶことが重要です。

働きやすさと挑戦のバランスを考える

働きやすさは重要ですが、一方で挑戦する姿勢も忘れてはいけません。若いうちは特に、多少の困難を乗り越えながら新しいスキルを学び、経験を積むことが重要です。自分が成長できる環境を選ぶことで、将来的により大きなキャリアチャンスが訪れるでしょう。

福利厚生や企業文化もチェック

労働時間だけでなく、福利厚生や企業の文化も重要なポイントです。フレックスタイム制度があるか、リモートワークが可能か、育児休暇や健康保険制度が充実しているかなど、長期的に働き続けるためにはこういった点も確認しておきましょう。また、企業文化が自分に合うかどうかも、働きやすさに大きく影響します。社内の雰囲気や、上下関係のフラットさ、チームの一体感などもチェックポイントです。

最後に

今回、ゲーム業界の大手6社を「実質1年労働時間」の観点から比較しましたが、これはあくまで1つの指標に過ぎません。自分のキャリア目標や働き方に対する価値観をしっかりと見据えた上で、最も自分に合った企業を選ぶことが大切です。

ゲーム業界は、クリエイティブでありながらも非常に厳しい業界でもあります。しかし、自分の努力次第で、大きな成長を遂げることができる業界でもあります。就職活動を通じて、自分に最も合った企業を見つけ、夢を実現するための第一歩を踏み出しましょう。

就活生の皆さん、これからの就職活動を応援しています!自分に合った働き方を見つけて、ゲーム業界でのキャリアを成功させてください。

参考データ

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この記事を書いた人

新卒で就職活動する学生さん向けに情報発信をしています。長年、企業で人事として仕事していました。特に8社で給与に関わる仕事を行った経験があるため、待遇面に関することは詳しいです。国家資格キャリアコンサルタントを取得しています。

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