【26卒・27卒】大手ゲーム会社の新卒1年目給料を「時給換算」で徹底比較!年収だけではわからない事実も暴露!

「ゲーム業界で働きたい!」と思っている人はたくさんいるかもしれませんが、実際の給料や労働条件についてはあまり深く考えたことがない方も多いのではないでしょうか。特に年収や月給だけを見ても、実際にどれくらいの「時給」で働いているかは見えにくいものです。

そこで今回は、大手ゲーム会社の新卒1年目の給料を「時給換算」し、徹底的に比較してみます!この記事では、賞与(ボーナス)を除いた基本給と労働時間を基にした時給換算を行い、さらに残業代や休日労働の手当て、固定残業代の注意点についても詳しく解説します。

目次

ゲーム業界の「時給換算」が重要な理由

ゲーム業界の求人情報を見ると、よく年収や月給が掲載されています。しかし、これらの数字だけでは、その企業での「働きやすさ」や「実際にどれだけ稼げるのか」が十分に分かりません。同じ年収でも、残業が多かったり、休日労働が頻繁に発生したりすれば、実際の時給は低くなります。また、賞与(ボーナス)は年収に含まれているものの、月々の手取り額に直接影響を与えるわけではありません。

時給換算する理由は、「労働時間」に対してどれだけ報酬を得られるかという視点で働きやすさを測るためです。給料はもちろん重要ですが、労働時間も重要な要素であり、効率よく稼げる環境かどうかを確認することは、自分に合った企業を見つける上で非常に役立ちます。

賞与を除いた「基本給」で比較

今回の記事では、賞与を含めない「基本給」での比較を行います。賞与は企業の業績や個人のパフォーマンスにより変動するため、一定の基準で時給を算出するのが難しいからです。また、残業代や休日労働に対する手当がどうなるのか、または固定残業代の注意点についても詳しく解説します。

比較対象企業一覧

今回の分析では、大手ゲーム会社の中でも特に有名な以下の7社をピックアップしました。

  • スクウェア・エニックス
  • 任天堂
  • カプコン
  • コナミ
  • バンダイナムコスタジオ
  • コーエーテクモ
  • セガ

これらの企業は、どれも多くの人気ゲームを世に送り出しており、毎年多くの新卒採用を行っています。まずは、それぞれの企業の基本給や年間休日、労働時間を基にした時給を比較していきましょう。

データは主に2025年度の募集要項から引用しています

東京都の最低賃金1,163円と比べると・・・


1. スクウェア・エニックスの時給換算:1,896円

  • 基本給:288,000円
  • 年間休日:122日
  • 1日あたりの労働時間:7.5時間

スクウェア・エニックス(通称スクエニ)は、『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』といった世界的に人気のゲームを制作している会社です。新卒1年目の基本給は288,000円と比較的高めに設定されていますが、年間休日が122日と、他の企業と比べると少なめです。

スクウェア・エニックスの時給を計算してみる

まず、年間の労働日数を計算します。土日祝を除いた実働日数はおおよそ243日(365日 – 122日)。これを基に、月の平均労働日数は約20.25日とします。1日7.5時間労働なので、月の総労働時間は約152時間になります。

  • 時給換算:288,000円 ÷ 152時間 ≒ 1,896円

この時給は、ゲーム業界の中では中間層に位置しています。スクウェア・エニックスは大作ゲームを手掛けるやりがいのある環境ですが、他の企業と比べると年間休日が少ないため、プライベートと仕事のバランスを重視する人には少し注意が必要かもしれません。


2. 任天堂の時給換算:1,659円

  • 基本給:256,000円
  • 年間休日:126日
  • 1日あたりの労働時間:7.75時間

次に、任天堂の時給を見ていきましょう。『スーパーマリオ』や『ゼルダの伝説』で知られる任天堂は、ゲーム業界の中でも特に人気のある企業です。新卒1年目の基本給は256,000円で、年間休日は126日。労働時間は他社に比べて少し長めの7.75時間となっています。

任天堂の時給を計算してみる

年間の実働日数は239日(月平均で約19.9日)です。1日あたりの労働時間は7.75時間なので、月の総労働時間は約154時間になります。

  • 時給換算:256,000円 ÷ 154時間 ≒ 1,659円

任天堂は、他のゲーム会社と比べて時給がやや低めです。しかし、任天堂はワークライフバランスを重視しており、年間休日が多いのが魅力です。仕事だけでなくプライベートも大事にしたい人にとって、任天堂は働きやすい環境でしょう。


3. カプコンの時給換算:1,983円

  • 基本給:300,000円
  • 年間休日:123日
  • 1日あたりの労働時間:7.5時間

『バイオハザード』や『モンスターハンター』で有名なカプコン。新卒1年目の基本給は300,000円と、他の企業と比べても高めの設定です。労働時間も1日7.5時間と適度で、残業代や休日労働手当も一般的なレベルです。

カプコンの時給を計算してみる

年間休日が123日なので、年間の実働日数は242日、月平均労働日数は約20.2日。1日7.5時間の労働で、月の総労働時間は約151時間となります。

  • 時給換算:300,000円 ÷ 151時間 ≒ 1,983円

カプコンは時給換算でも高めで、ゲーム業界の中でもトップクラスの労働条件です。残業が少なめで、比較的安定した労働環境が整っているため、特にアクションゲームやサバイバルホラーが好きな人には魅力的な企業でしょう。


4. コナミの時給換算:1,935円

  • 基本給:272,000円
  • 手当:28,000円
  • 年間休日:125日
  • 1日あたりの労働時間:7.75時間

『メタルギアソリッド』や『ウイニングイレブン』で知られるコナミは、基本給272,000円に手当28,000円が加わり、総支給額は300,000円となります。年間休日は125日で、労働時間は7.75時間とやや長めです。

コナミの時給を計算してみる

年間の実働日数は240日(月平均で約20日)、1日7.75時間労働で月の総労働時間は約155時間です。

  • 時給換算:300,000円 ÷ 155時間 ≒ 1,935円

コナミもまた時給が高めで、労働条件も良好です。特にスポーツゲームやストーリードリブンのゲームに興味がある人には、やりがいのある職場となるでしょう。


5. バンダイナムコスタジオの時給換算:1,739円

  • 基本給:262,000円
  • 年間休日:123日
  • 1日あたりの労働時間:7.5時間

『テイルズオブ』シリーズや『アイドルマスター』などで知られるバンダイナムコスタジオ。基本給は262,000円で、年間休日は123日と平均的です。1日あたりの労働時間も7.5時間と、無理のないスケジュールです。

バンダイナムコスタジオの時給を計算してみる

年間の実働日数は242日、月平均労働日数は約20.2日、1日7.5時間労働で月の総労働時間は約151時間です。

  • 時給換算:262,000円 ÷ 151時間 ≒ 1,739円

バンダイナムコスタジオは、娯楽性の高いゲームやアニメとのコラボ企画が多い企業です。時給は他社よりやや低めですが、コンテンツ制作の楽しさを重視したい人にとっては魅力的な選択肢です。


6. コーエーテクモの時給換算:2,031円

  • 基本給:308,000円
  • 年間休日:122日
  • 1日あたりの労働時間:7.5時間

次に紹介するのはコーエーテクモです。歴史シミュレーションゲームや無双シリーズで知られるコーエーテクモは、基本給308,000円で、年間休日は122日です。

コーエーテクモの時給を計算してみる

年間の実働日数は243日、月平均労働日数は約20.25日、1日7.5時間労働で月の総労働時間は約152時間です。

  • 時給換算:308,000円 ÷ 152時間 ≒ 2,031円

コーエーテクモは、ゲーム業界内でトップクラスの時給を誇ります。特に歴史シミュレーションやアクションゲームの開発に興味がある人にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

7. セガの時給換算:1,923円

  • 基本給:300,000円
  • 年間休日:131日(大手ゲーム会社の中でも最も多い)
  • 1日あたりの労働時間:8時間

最後に紹介するのはセガです。『ソニック』『龍が如く』で知られるセガは、基本給300,000円で、年間休日は131日です。

セガの時給を計算してみる

セガでは、1日の労働時間が8時間と、他社に比べてやや長めです。そのため、時給換算してみるとどうなるでしょうか?

  • 時給換算:300,000円 ÷ 163.2時間 ≒ 1,923円

セガの時給は1,923円。この金額は他の大手ゲーム会社と比較しても悪くない数値です。しかし、1日8時間労働という点は他社より長めです。たとえば、スクウェア・エニックスやコーエーテクモは1日7.5時間の労働で、同程度の給与水準を持っています。つまり、セガで働くと他社より少し長く働くことになりますが、年間休日が131日と最も多いのが大きな魅力です。ワークライフバランスを重視する人にとっては、セガが良い選択肢かもしれません。


残業代や休日労働手当の注意点

残業代は、法律に基づいて基本給の1.25倍、休日労働の場合は1.3倍が支給されます(企業により規定が異なり、従業員に優しい企業は法律以上の率で残業代が計算される会社もあります)。これにより、実際の給料は基本給よりも増加することが多いですが、注意しなければならない点もあります。

固定残業代とは?

固定残業代が設定されている場合、一定時間までの残業代があらかじめ基本給に含まれているため、実際にその時間を超えない限り追加の残業代は支払われません。例えば、月20時間分の固定残業代が含まれている場合、20時間以内の残業では追加の支払いはないため、労働時間に見合わない給料になる可能性があります。このため、固定残業代がどの程度含まれているか、求人票や契約書をしっかり確認することが重要です。

今回紹介した大手ゲーム会社7社は固定残業制が採用されていません。ベンチャー系の企業や中小規模のゲーム会社は固定残業制を採用しているところも多いので、入社前にはその仕組みを知っておいた方がいいでしょう。


まとめ

今回の時給換算比較で明らかになったように、大手ゲーム会社の新卒1年目の給料は企業によって異なり、時給ベースで考えると大きな差が出ます。コーエーテクモが最も高い時給を誇り、任天堂が最も低いという結果になりましたが、それぞれの企業には異なる魅力があります。給与だけでなく、労働環境やプロジェクトの内容も大切な要素です。時給換算を一つの基準にしつつ、自分に合った企業選びを進めていきましょう

参考データ

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この記事を書いた人

新卒で就職活動する学生さん向けに情報発信をしています。長年、企業で人事として仕事していました。特に8社で給与に関わる仕事を行った経験があるため、待遇面に関することは詳しいです。国家資格キャリアコンサルタントを取得しています。

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