【25卒26卒】ゲーム業界の外国籍社員の割合は?留学生採用している日本のゲーム会社を紹介

ゲーム業界で働きたい外国籍の方が増える中、日本のゲーム会社での外国籍社員の割合や語学力の重要性が気になるところですよね。

特に、グローバルな環境で働きたい日本の就活生や留学生、日本のゲーム会社で働きたい世界中のゲームクリエイターにとっての関心事、どのようなスキルや言語能力が必要なのか、そして外国人社員がどれくらい活躍しているのかを深掘りしていきましょう。この記事では、スクエニ、任天堂、カプコン、コナミ、バンダイナムコスタジオ、コーエーテクモの6社を中心に、外国籍社員の割合や語学力に関する最新の情報を紹介します。

目次

外国籍社員の割合が高いゲーム会社とは?

日本の大手ゲーム会社では、近年ますます外国籍の社員が増加しています。とくに、カプコンやコナミといったグローバル企業では、外国人の採用率が高いことが特徴です。彼らがどのようにしてこの業界に参入し、活躍しているのかを見ていきましょう。

スクウェア・エニックス(スクエニ)の外国籍社員の割合 [SQUARE ENIX]

スクエニは、RPGをはじめとする多彩なジャンルで世界的に人気のあるゲームを制作しており、その国際的なファン層に応えるため、外国籍の社員も多く採用しています。特に、アートやデザイン部門での外国籍社員の割合が高い傾向があります。北米やヨーロッパ向けのプロジェクトでは、日本語よりも英語がメインの職場もあります。

弊社の社員は約3,000人ですが、世界各国に拠点がまたがっており、社員の約3%の100人が外国籍社員になります。私たちはその3%の社員にも情報を届けるために社内ポータルを多言語化することにしました。

Wovn:株式会社スクウェア・エニックス『すべての社員に情報を届けるために、社内ポータルの多言語化は必須。全社員100%が必ずアクセスする仕組みを構築。』2023年

スクエニ 公式採用HP

任天堂の外国籍社員の現状 [NINTENDO]

任天堂は国内外問わず、非常にグローバルな企業です。実際、任天堂では開発チームにおいて外国籍社員が少なくない割合を占めており、英語や中国語などの語学力が非常に重要とされています。とくに、アメリカやヨーロッパに拠点を持つため、ローカライズや翻訳部門では語学力が不可欠です。ただ、具体的な数値は公表されていませんが、ゲーム開発部門における外国人比率は5%以下と見られています。

実際に任天堂の採用HPには以下の記載があります。

海外で暮らしているのですが、応募は可能ですか?

海外にお住まいの方もご応募いただけます。
ただし、選考の案内や試験は皆さま同様に全て日本語で行います。

任天堂 採用HP 2025年度 新卒採用情報Q&A

任天堂 公式採用HP

カプコンの国際化と外国籍社員の比率 [CAPCOM]

モンスターハンターバイオハザードで知られるカプコンは、国際的なヒット作を連発しています。これに伴い、外国籍社員の比率も高くなっています。特に、アメリカやヨーロッパからのエンジニアやデザイナーが多く、日本の開発チームと密接に連携しているのが特徴です。

従業員に占める外国人比率は年々増加傾向にあり、2023年3月期には6,7%となっています。

外国籍従業員は現時点で、約200名、30ヵ国以上の人材が在籍しています。当社では更なる充実に向けて、
海外から日本への引っ越しを伴う場合の住居確保の支援、一時帰国のための特別休暇制度の導入、ニーズ
把握を目的とした経営層との意見交換会等を行っています。外国籍社員の活用という観点では、海外現地
法人の現地スタッフの中から同法人のトップへの抜擢、もしくはそういった優秀人材が本社で活躍できるルートづくりなども当社の体質強化につながるため、当社のカルチャーに造詣の深い外国籍人材の育成も必要になるでしょう。

株式会社カプコン統合報告書2023(『CHOが語る人材戦略』)

カプコン 公式採用HP

コナミの外国籍社員事情 [KONAMI]

コナミでは、メタルギアシリーズやウイニングイレブンといった人気タイトルをグローバルに展開しています。そのため、ローカライズ担当やグローバルマーケティングにおいて外国籍社員が多数活躍しています。英語はもちろん、その他の言語も強みとなる場面が多いです。特にアジア圏からの外国人採用が目立ち、全体の社員の中で外国籍の割合は3~5%程度のようです​。

外国人採用と職場環境

海外の採用活動は、学生向け就職セミナーに出展し、国籍や職種を問わず幅広く活動を行っています。

経験者採用でも、海外コンベンション等への出展を通し、グローバルに活躍できる実績のある方の獲得を目指しています。

こうして採用した外国人社員の数は年々増加しており、コナミグループのグローバル戦略を加速させる活躍を見せています。
また採用後は、日本でも外国人が働きやすいよう職場環境を整えています。日本で安心して働いて頂けるように、人事部門が定期面談などを通じて担当業務の把握や、仕事以外の生活面での相談窓口として対応を行っています。こうした面談を通して、キャリアパスの形成も支援しています。

コナミグループHP 外国人採用とグローバル人材育成

コナミグループ 公式採用HP

バンダイナムコスタジオの外国籍社員の採用方針 [BANDAINAMCO]

バンダイナムコスタジオは、アニメとゲームの融合に強みを持つ企業です。ドラゴンボールやナルトといった作品を世界中でヒットさせるため、多国籍のチームが存在しています。特にアジア地域からの外国籍社員が多く、デザインや音楽制作の分野で活躍しています。

外国人の採用は、特にアニメやゲームの共同制作プロジェクトで増加傾向にあります。外国人社員の比率は10%未満と言われていますが、今後の拡大が期待されます​。

実際にバンダイナムコオンラインの採用情報には以下の記載があります。

外国籍の採用はしていますか?

国籍に関わらず、人物・スキルを重視した採用を行っています。日々のコミュニケーションは日本語で行われています。

バンダイナムコオンライン 採用情報

バンダイナムコスタジオ 公式採用HP

コーエーテクモのグローバルチーム [KOEI TECMO]

無双シリーズ仁王で知られるコーエーテクモも、国際展開を視野に入れた開発が進んでいます。アジアだけでなく、欧米からも外国籍のエンジニアやアーティストが参加しており、文化や言語の違いを越えて協力する体制が整っています。

採用に占める外国籍社員比率13.3% ※2024/3/31現在

コーエーテクモホールディングス 採用HP

コーエーテクモホールディングス 公式採用HP

中小ゲーム会社での外国籍社員の存在感

大手コンシューマーに限らず、ケーツーやフロムソフトウェアのような中小ゲーム会社でも、外国籍社員が増加しています。彼らは主にデザインやプログラミングのスキルを活かして、日本のゲーム制作に貢献しています。特に小規模な会社では、語学力と専門技術の両方が求められるため、即戦力となる外国籍社員が重宝されています。

サイバーエージェントの国際戦略と外国籍社員

サイバーエージェントでは、ソーシャルゲームの開発や運営を行っており、外国籍社員の採用にも積極的です。特に中国や韓国出身のエンジニアやデザイナーが多く、ゲームの多言語対応を担当することが多いです。英語はもちろん、アジア諸国の言語も役立つ場面が多く見られます。

サイゲームスの多国籍チーム

グランブルーファンタジーやシャドウバースで知られるサイゲームスも、外国籍社員の割合が高い企業のひとつです。とくに、グローバルな展開を視野に入れたプロジェクトでは、複数の言語が話せる人材が重宝されます。日本語が話せなくても英語での業務が可能な部署もあり、敷居はそれほど高くないでしょう。

ゲーム業界で必要な語学力とは?

ゲーム業界で働く上で、語学力は非常に重要です。特に外国籍社員にとっては、業務で日本語や英語を使いこなすことが求められる場面が多くなっています。では、具体的にどの程度の語学力が必要なのでしょうか?

日本語がどれくらい重要か?

外国籍社員にとって、日本語のスキルは多くの会社で必要とされます。例えば、プランナーやプロジェクトマネージャーのポジションでは、日本語の読み書きが必須となります。しかし、エンジニアやデザイナーのような技術職では、日常会話程度の日本語でも業務が可能な場合が多いです。

英語はマスト?それともオプション?

一方、英語はグローバルに展開しているゲーム会社では必須となる場合が多いです。とくに、ローカライズやグローバルマーケティングのポジションでは、英語ができないと厳しいでしょう。また、日本国内のチームでも英語でのコミュニケーションが増えつつあり、エンジニアやアーティストにとっても重要なスキルとなっています。

他の言語も役立つ場面

ゲーム業界では、日本語や英語以外にも、多くの言語が役立ちます。例えば、中国語や韓国語はアジア市場をターゲットにしたプロジェクトで重宝されます。特に、日本のゲームを中国語にローカライズする際には、ネイティブスピーカーが求められるため、中国語が話せる人材の需要が高まっています。

語学力を磨くための具体的な方法

語学力を磨くことは、外国籍社員としてゲーム業界で成功するための大きな武器になります。では、どのようにして効率的に語学力を向上させることができるのでしょうか?

日本語を学ぶためのリソース

日本語を学ぶためのリソースとしては、オンラインの教材やアプリ、または日本語学校があります。また、実際に日本に滞在しながら日本語を学ぶという選択肢もあります。ゲーム会社でのインターンシップを利用して、現場で日本語を使いながら学ぶことも非常に効果的です。

英語力を高めるためのコツ

英語力を高めるためには、オンラインコースや英会話スクールの利用が一般的ですが、ゲーム業界に特化したコミュニティやイベントに参加するのも一つの手です。英語でのプレゼンテーションやディスカッションを通じて、実際に業務で必要となるスキルを身につけることができます。

外国籍社員として成功するための心構え

最後に、外国籍社員としてゲーム業界で成功するための心構えについて考えてみましょう。技術力や語学力はもちろん重要ですが、それ以上に大切なのは、現地の文化や仕事の進め方を理解し、柔軟に対応できることです。

異文化コミュニケーションの重要性

日本のゲーム会社で働く際には、異文化コミュニケーション能力が欠かせません。外国籍社員として働く場合、最初にぶつかる壁の一つは、日本独自のビジネスマナーや暗黙の了解です。例えば、会議中の発言のタイミングや、上司との距離感の取り方など、慣れるまでは難しく感じるかもしれません。しかし、これを理解し尊重することで、チームメンバーからの信頼を得やすくなります。

ゲーム業界特有のクリエイティブな環境に適応する

ゲーム業界は非常にクリエイティブな職場であり、外国籍社員にとってもアイデアを出す機会がたくさんあります。日本のゲーム制作プロセスは、緻密で計画的な面があり、これに慣れることが重要です。しかし、外国籍社員の多様な視点や新しいアプローチが歓迎される環境でもあるので、自信を持って自分の意見を発信することが求められます。

人間関係を築くための努力

日本の職場では、人間関係の構築が重要視される傾向があります。外国籍社員としては、単に仕事をこなすだけではなく、同僚や上司との良好な関係を築くことが、長期的な成功につながります。例えば、チームの飲み会(いわゆる「飲みニケーション」)に参加してみるのも一つの方法です。こういった非公式の場でのコミュニケーションを通じて、日常の業務もスムーズに進むことが多くなります。

日本のゲーム市場の理解を深める

日本のゲーム市場は独特で、世界の他の市場とは異なる部分も多くあります。特に、モバイルゲームやコンソールゲームのトレンド、消費者の好みの違いなど、日本特有の要素を理解することが大切です。このような市場の理解があれば、外国籍社員として新たな視点やアイデアを提供でき、会社にとって貴重な人材として認識されるでしょう。

終わりに:ゲーム業界でのキャリアを築くための次のステップ

日本のゲーム業界は、外国籍の才能をますます求めており、その門戸は開かれています。しかし、その中で成功するためには、技術力や語学力はもちろん、文化的な理解や柔軟性、人間関係の構築力も重要な要素です。

日本のゲーム会社への就職を目指す皆さん、これからのゲーム業界でのキャリアを築くために、今からできることはたくさんあります。語学の勉強を始めたり、ポートフォリオを充実させたり、インターンシップに挑戦してみるなど、未来に向けて準備を進めていきましょう。ゲーム業界はあなたのような多様な視点と才能を必要としています。ぜひ、自信を持って一歩踏み出してください!

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この記事を書いた人

新卒就活生に役立つリアルな情報を発信しています。ゲーム・アニメなどのエンタメ業界トピックが中心です。大手企業の人事として採用や労務の仕事をしてきました。国家資格キャリアコンサルタント、FP2級を取得しています。

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