【26卒・27卒】大手ゲーム開発会社7社の新卒1年目の条件面を独自分析!最も労働コスパがいい企業はスクエニ?

ゲーム業界に就職を目指すみなさん、新卒1年目で最も「働きやすい」会社ってどこだと思いますか?

一般的には、年収や福利厚生などの待遇が気になるところですが、今回は少し違う視点で「労働コスパ」に注目して、主要なゲーム開発会社7社を独自分析しました。コスパとは、単にお金の話だけではなく、時間的な自由と効率性に注目して、どの会社が新卒1年目にとって最も魅力的なのかを見ていきます。

「年収は大事だけど、若いうちの1年1年の収入と、自由な時間の方がもっと大事じゃない?」という新しい視点を提案します。それでは、見ていきましょう!

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目次

労働コスパとは?新しい視点から働き方を考える

「労働コスパ」とは、どれだけ効率的に働いて、どれだけ自由な時間を確保できるかという考え方です。多くの人は、平均年収で仕事の価値を測りがちですが、実は働く時間と対価のバランスも重要です。特に新卒1年目では、特に最初の数年は「給料」と「自由な時間のバランス」が重要です。残業が多くて休日が少ない会社に入ると、年収が高くてもプライベートが犠牲になります。逆に、給料はそれなりでも、時間的な拘束が少ない会社なら、趣味やスキルアップに時間を割けますよね。これを踏まえ、今回の記事では以下の指標を使って各企業の労働コスパを評価します。

労働コスパの指標
  • 定着度 ≒ 離職率
  • 残業の少なさ ≒ 月間残業時間
  • 休日の多さ ≒ 年間休日
  • 休みやすさ ≒ 有給取得日数
  • 時給換算 ≒ 月給×12か月 ÷ 年間労働日数(365日-年間休日)÷1日の勤務時間【*年間給与は賞与除く*年間労働日数は有給休暇除く】
  • 時間的拘束の少なさ ≒ 実質1日の労働時間

平均年収のカラクリ

一般公開されている平均年収はあくまで平均年齢近くまでその会社で働き続けたときにもらえる可能性があるものです。就活生のみなさんにとっては10年20年先の可能性の話です。

また、公表されている平均年収は皆さんにとって、必ずしも関係のある数字ではありません。スクエニは1,313万円と公表されていますが、この金額は親会社のスクエニホールディングスに所属する従業員26人(役員や管理部門の方)のみから算出された平均年収です。つまり、ゲーム開発現場にいるクリエイターの方々の年収は反映されていない数字なのです。

出典:スクウェア・エニックスHP 2024年3月期 有価証券報告書

だからこそ、「残業の少なさ」「休日の多さ」「時給換算」などのリアルに即した要素を考慮して、よりリアルな働き方を分析していきます。単なる「平均年収」だけでは測れない、労働コスパの良い会社がどこなのかを探っていきましょう!

【独自分析】労働コスパの集計データ

基本データ

スクロールできます
スクニ二任天堂カプコンセガコナミバンナム
スタジオ
コーエー
テクモ
本社東京京都大阪東京東京東京神奈川
社員数3,3302,8143,0273,23848811,2942,531
平均勤続年数13.9年11.1年10.5年12.3年10.9年
月間残業時間8.224.610.125.71919.329.4
有給取得
(日数)
15.315.914.61014.91520.7
離職率
3年平均
1.2%0.0%2.5%15.3%1.4%
年間休日122日126日123日131日125日125日125日
1日労働時間
(拘束時間)
7:559:048:019:228:458:319:06
基本給+手当288,000円256,000円300,000円300,000円300,000円270,000円305,000円
勤務時間7.507.757.508.007.757.507.50
時給換算1,896円1,659円1,983円1,923円1,935円1,800円2,033円

労働コスパの独自評価

スクエニ任天堂カプコンセガコナミバンナム
スタジオ
コーエー
テクモ
定着度101010NA7NA10
残業の少なさ10796886
休日の多さ89810999
休みやすさ77757710
時給換算86999810
時間的拘束
の少なさ
8575665
総合点51445036463950

スクウェア・エニックスの労働コスパは?

基本データ

  • 所在地: 東京
  • 社員数: 3,330名
  • 平均年齢: 不明
  • 月間残業時間: 8.2時間
  • 年間休日: 122日
  • 1日の平均労働時間: 7時間55分
  • 基本給: 288,000円
  • 時給換算:1,896円

スクウェア・エニックスでは、実質の一日労働時間が7時間55分と短めです。時給換算は1,896円であり、他の企業と比較すると平均的です。残業も少なめなので、比較的バランスが取れた職場環境と言えるでしょう。

労働時間と時給換算のバランスが秀逸

スクウェア・エニックスは、労働コスパの観点でトップクラスです。まず、残業の少なさは10点満点と評価され、労働時間も安定しています。さらに、時給換算では「1,896円」で8点を獲得しており、新卒1年目でもしっかりと対価を得られる環境が整っています。

自由な時間も確保できる

休日の取りやすさについても、有給休暇取得日数が「15.3日」で8点と高ポイントです。これにより、プライベートの時間もしっかりと確保できるため、仕事とプライベートのバランスを重視する若手社員には非常に魅力的です。

全体的な評価では、時間的拘束も少なく、コスパの良さが際立つ結果となりました。

任天堂の評価はどうか?

基本データ

  • 所在地: 京都府
  • 社員数: 2,814名
  • 平均年齢: 40.2歳
  • 月間残業時間: 24.6時間
  • 年間休日: 125日
  • 1日の平均労働時間: 9時間04分
  • 基本給: 256,000円
  • 時給換算:1,659円

任天堂は、残業時間が24.6時間と比較的短く、年間休日も125日と業界内では非常に良い環境です。平均年齢が40歳を超えており、経験豊富な社員が多いことがわかります。総じて、働きやすさが高い企業と言えるでしょう。

時給換算で少し苦しい結果

任天堂の時給換算は10点中6点と、スクエニやカプコンに比べると少し低め。また、時間的拘束の少なさも5点と、自由な時間が少ないことがわかります。これにより、労働コスパは少し下がってしまう印象です。

休日の多さと休みやすさは高水準

一方で、休日の多さは10点中9点と高水準。休暇を取りやすい環境が整っているため、しっかり休みを取ってリフレッシュすることは期待できそうです。定着率は10点中10点と居心地のよさは間違いないでしょう。

カプコンの強みと弱み

基本データ

  • 所在地: 大阪府
  • 社員数: 3,027名
  • 平均年齢: 37.6歳
  • 月間残業時間: 11.4時間
  • 年間休日: 123日
  • 1日の平均労働時間: 8時間01分
  • 基本給: 300,000円
  • 時給換算:1,983円

カプコンは、月間残業時間が11.4時間と極めて短いです。基本給も300,000円と高めで、ワークライフバランスが優れている企業の一つです。働きやすさにおいては、業界でもトップクラスと言えるでしょう。

時給換算でトップレベル

カプコンは、時給換算のスコアが高く(10点中9点)、効率よく働ける環境が整っていることがわかります。また、勤務時間が7.5時間と短く、残業時間と合わせても1日の平均労働時間が「8:01」という短さです(10点中9点)。プライベートを大事にしながら働くことができる点が魅力です。

定着度も高い安定企業

定着度は10点中10点と、スクエニと同じく非常に高いです。これは、カプコンが従業員にとって働きやすい職場環境を提供していることを示しています。

セガの評価と改善点

基本データ

  • 社員数: 3,238名
  • 平均年齢: 不明
  • 月間残業時間: 25.7時間
  • 年間休日: 131日
  • 1日の平均労働時間: 9時間22分
  • 基本給: 300,000円
  • 時給換算:1,923円

セガは、残業時間がやや長めの25.7時間でありながら、年間休日が131日と豊富です。基本給も300,000円であり、福利厚生も含めて、全体としてはバランスの良い労働環境と言えます。

時給換算は高いが、時間的拘束が多い

セガは時給換算では10点中9点と非常に高評価。しかし、元々の勤務時間が8時間と7社の中では最も長く、時間的拘束の少なさは10点中5点と低め。これは、労働時間が長く、自由な時間を確保するのが難しいことを意味しています。休みが多い反動なのかもしれません。

休日は多いが、休みやすさは課題

休日の多さは10点中10点とトップレベルですが、休みやすさは5点と少し低め。つまり、実際に休暇を取るのが難しい環境である可能性があります。

コナミの労働環境は?

  • 所在地: 東京
  • 社員数: 4,881名
  • 平均年齢: 37.1歳
  • 月間残業時間: 19時間
  • 年間休日: 125日
  • 1日の平均労働時間: 8時間45分
  • 基本給: 272,000円(確定拠出年金:28,000円)
  • 時給換算:1,935円

コナミは、残業時間が15.3時間と短めで、年間休日も125日と平均以上です。社員数が多いことから、大企業特有の安定した環境で働ける点が特徴です。基本給は272,000円と平均的ですが、全体的な働きやすさは十分に高いと言えるでしょう。

残業が少なく、時給換算も優秀

コナミは残業の少なさ(10点中8点)と時給換算(10点中9点)が非常に良い点数を誇ります。これは、新卒1年目でも無駄な残業を避けつつ、効率的に働ける環境が整っていることを示しています。

定着度は少し低め

一方、定着度は10点中7点とやや低め。これは、離職率「15.3%」からきている数字です。他の企業に比べて従業員の流動性が高いことを示唆しているかもしれません。

バンダイナムコスタジオの特徴

  • 所在地: 東京
  • 社員数: 1,294名
  • 平均年齢: 不明
  • 月間残業時間: 19.3時間
  • 年間休日: 125日
  • 1日の平均労働時間: 8時間31分
  • 基本給: 270,000円
  • 時給換算:1,800円

バンダイナムコスタジオは、年間休日は125日と多めです。離職率が公表されていないため、定着度はわかりませんが、平均的に良い数値が並んでおり、安定感のある企業です。

休日の多さと残業の少なさが魅力

バンダイナムコスタジオは、休日の多さ(10点中9点)と残業の少なさ(10点中8点)が高水準です。これは、プライベートの時間を大事にしながら働くことができる環境が整っていることを示しています。

時間的拘束の少なさにやや課題

しかし、時間的拘束の少なさは10点中6点と、他の企業に比べるとやや低めです。1日の勤務時間が7.5時間と短く、残業も1日1時間未満なので、決して悪くはない水準ですが、スクエニやカプコンと比べると少し長く感じてしまいます。

コーエーテクモグループの労働コスパは?

基本データ

  • 所在地: 神奈川県
  • 社員数: 2,531名
  • 平均年齢: 不明
  • 月間残業時間: 29.4時間
  • 年間休日: 125日
  • 1日の平均労働時間: 9時間06分
  • 基本給: 305,000円
  • 時給換算:2,033円

コーエーテクモグループは、残業時間が29.4時間と平均的ですが、基本給が305,000円と高めであることが際立っています。神奈川県という立地もあり、首都圏の喧騒から離れた落ち着いた環境で働ける点も魅力的です。

時給換算でトップのスコア!

コーエーテクモグループは、時給換算で唯一「2,000円」を超え、10点満点と最高水準です。これは、新卒1年目でもしっかりと報酬を得られる点で、非常に魅力的です。

休日と休みやすさも優秀

また、休日の多さ(10点中9点)と休みやすさ(10点中8点)も高水準。有給休暇取得率は「20.7日」と唯一の20日超えです。しっかりと休暇を取りながら働ける点が魅力です。

結論:労働コスパが最も高い企業は?

今回のデータを基に評価した結果、労働コスパが最も高い企業はスクウェア・エニックスです。これらの企業は、給料だけでなく、残業の少なさや時間的拘束の少なさも考慮した上で、非常にバランスの取れた労働環境を提供しています。

まとめ:若い時は「労働コスパ」が重要

平均年収にこだわるのはやめよう

よく新卒の就活では、「平均年収」を基準に会社を選びがちです。しかし、実際には平均年収はその企業に20年、30年勤めた社員のデータが反映されているため、新卒1年目にとってはあまり参考になりません。

今、重視すべきは「今もらえる給料」と「自由な時間」

1年1年の成長を考えた時、労働時間に対してしっかりと対価を得られること、そして自分の時間を確保できることが何よりも大事です。だからこそ、労働コスパを重視して、仕事と生活のバランスが取れる会社を選ぶことを提案します。

上記算出データの根拠

参考データ

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この記事を書いた人

新卒で就職活動する学生さん向けに情報発信をしています。長年、企業で人事として仕事していました。特に8社で給与に関わる仕事を行った経験があるため、待遇面に関することは詳しいです。国家資格キャリアコンサルタントを取得しています。

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