【26卒・27卒】ゲーム業界のUIデザイナーは狙い目?新卒の募集企業を31社紹介
UI(ユーザーインターフェース)とは、ゲームの操作画面やメニュー画面、ボタン配置など、ユーザーが直接触れる部分を指し、そのデザインの良し悪しがゲームの楽しさや使いやすさを大きく左右します。
ゲーム業界はUIデザイナー職は需要が拡大しているにもかかわらず、新卒から目指す人が比較的少ないため、競争が激化しにくい「狙い目の職種」と言えます。
ゲーム業界におけるUIデザイナーの役割とは?
UIデザイナーとは?
UIデザイナーは、ユーザーインターフェース(UI: User Interface)を設計する職種です。ゲームの画面上に表示されるメニュー、ボタン、スコア表示、体力バー、アイテム選択画面など、プレイヤーがゲームを操作する際に触れるすべての要素がUIデザイナーの領域です。
UIデザイナーと混同されがちな「UXデザイナー」という職種もありますが、役割には明確な違いがあります。
- UI(ユーザーインターフェース): 見た目や操作性に関わる部分の設計
- UX(ユーザーエクスペリエンス): プレイヤーが感じる体験全体の設計
ゲーム業界では、この2つの役割を兼任することも多く、UIデザイナーは「視覚的なデザインだけでなく、プレイヤーにとっての最適な体験」を考慮することが求められます。
ゲーム業界における具体的な仕事内容
ゲーム業界のUIデザイナーは、単なる画面デザインにとどまらず、ゲーム全体のプレイ体験を向上させるためにさまざまな業務を担当します。主な仕事内容は以下の通りです。
- インターフェース設計
プレイヤーが迷わず操作できるように、わかりやすいレイアウトを設計します。例えば、モバイルゲームでの「指で触れやすいボタン配置」や、「直感的に選択肢がわかるデザイン」などが重要です。 - 画面デザイン
ゲームの世界観に合った美しい画面デザインを制作します。RPGであればファンタジー風の装飾を、SFゲームであれば近未来的なデザインを考えるなど、ゲームのテーマに合わせた表現が求められます。 - ユーザー導線の最適化
プレイヤーがゲーム内でスムーズに目的を達成できるように、ユーザー導線を設計します。例えば、「キャラクター強化画面」から「装備変更画面」への移動が直感的にできるようにすることがポイントです。
他職種との連携
ゲームの開発現場では、UIデザイナーはさまざまな職種と密接に連携します。
- プランナー: ゲームの仕様を理解し、プレイヤーが快適に操作できるUIを提案します。
- プログラマー: 実際に動作する画面を実装するため、UIデザインをコード化する際に協力します。
- アートディレクター: ゲーム全体のアートスタイルに合わせてUIデザインを調整します。
このように、UIデザイナーはデザインスキルだけでなく、チームで協力しながら開発を進めるためのコミュニケーション能力も重要です。
なぜ今、ゲーム業界のUIデザイナーは狙い目なのか?
ゲーム業界においてUIデザイナーの重要性が増している背景には、業界の成長とユーザーのニーズの変化が深く関係しています。ここでは、なぜUIデザイナーが「狙い目の職種」と言えるのか、その理由を詳しく解説します。
1. モバイルゲーム市場の拡大とUIの重要性
モバイルゲーム市場は年々成長を続けています。スマホゲームは、従来のコンシューマーゲーム(家庭用ゲーム機向けゲーム)とは異なり、操作がタッチスクリーンで行われるため、直感的でわかりやすいUIが不可欠です。
例えば、モバイルRPGでは、「片手操作で簡単にキャラクターを強化できるUI」や、「初心者でもすぐにルールを理解できるメニュー画面」が求められます。このように、ユーザーがスムーズに操作できるUIのデザインは、ゲームの成功に直結します。
また、ガチャ機能や課金システムの導線設計など、ゲームの収益性を高めるUI設計も重要です。こうした背景から、UIデザイナーの役割はますます重要視されています。
2. ユーザー体験(UX)向上への期待とニーズ
現代のゲームユーザーは、単に「遊ぶだけ」ではなく、ゲームを通じて快適で楽しい体験を求めています。UIデザインが不親切だったり、分かりづらかったりすると、ゲームそのものの評価が下がり、プレイヤー離れを引き起こしてしまいます。
例えば、人気ゲームでは以下のようなUI/UXが高く評価されています。
- スムーズな画面遷移とロード時間の短縮
- ユーザーごとにカスタマイズ可能な操作設定
- 見た目の美しさと機能性を両立したデザイン
こうした「快適な体験」を実現するために、UIデザイナーには視覚的なデザイン力だけでなく、ユーザー心理を深く理解する能力が求められています。
3. 新卒採用が活発化している背景
ゲーム業界でのUIデザイナーは「狙い目の職種」として注目されており、グラフィックや3D技術では勝負できないと考える方にとっても十分にチャンスがあります。
- デジタル人材の不足
ゲーム業界はIT業界と同様、デジタルスキルを持つ人材が不足している状況です。特に、UIデザイナーのような専門性の高い職種では経験者が少なく、企業が若手人材を育成する動きが広がっています。 - 若手クリエイターの積極採用
新卒の若手クリエイターは、トレンドに敏感で柔軟な発想を持っていることが多いため、企業側から高い期待が寄せられています。ゲーム業界では「ポテンシャル採用」が増えており、ポートフォリオやスキル次第では経験がなくても採用されるチャンスがあります。 - UI/UXの専門性への注目
これまで「グラフィックデザイナー」や「ゲームプランナー」に比べて認知度が低かったUIデザイナーという職種ですが、現在ではその専門性が見直され、採用枠が増えています。
新卒でUIデザイナーを募集している企業一覧(掲載31社)
ゲーム業界を目指す26卒の皆さんにとって、新卒採用を行っている企業の情報は非常に重要です。以下に、UIデザイナーとして就職を目指す際に参考になる新卒でUIデザイナーを募集している企業の一覧を紹介します。
主な新卒募集企業一覧
会社名 | 勤務地 | コンシューマー | モバイル | 掲載サイト |
---|---|---|---|---|
f4Samurai | 東京 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
gumi | 東京 福岡 | 〇 | リクナビ | |
SRD | 京都 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
アールフォース・エンターテインメント | 東京 | 〇 | 〇 | |
アトラス | 東京 | 〇 | 〇 | マイナビ |
アルヴィオン | 大阪 | 〇 | 〇 | |
ウニコ | 東京 | 〇 | 〇 | マイナビ |
エイティング | 東京 北海道 | 〇 | 〇 | マイナビ |
エクスジール | 東京 大阪 福岡 | 〇 | ||
エクスペリエンス | 東京 | 〇 | ||
オーツー | 大阪 | 〇 | 〇 | マイナビ リクナビ |
ガンバリオン | 福岡 | 〇 | 〇 | リクナビ |
グランディング | 福岡 東京 京都 | 〇 | 〇 | |
グリモア | 東京 | 〇 | ||
クレイテックワークス | 東京 | 〇 | ||
クロスフィールド | 東京 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
ココネ | 東京 | 〇 | ||
サイバーエージェント | 東京 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
サクセス | 東京 | 〇 | 〇 | |
シンソフィア | 東京 | 〇 | 〇 | |
ソレイユ | 東京 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
ダンクハーツ | 大阪 | 〇 | リクナビ | |
ディンプス | 大阪 | 〇 | 〇 | マイナビ |
トーセ | 京都 東京 | 〇 | 〇 | あさがくナビ |
任天堂 | 京都 | 〇 | 〇 | |
バンダイナムコスタジオ | 東京 | 〇 | 〇 | マイナビ |
ヒストリア | 東京 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
プラチナゲームズ | 大阪 東京 | 〇 | マイナビ リクナビ | |
ヘキサドライブ | 大阪 東京 | 〇 | 〇 | マイナビ |
メディア・ビジョン | 東京 | 〇 | 〇 | |
ワンダープラネット | 愛知 | 〇 |
企業リストの特徴と補足
- 勤務地が複数ある企業
- gumi や エイティング のように、複数都市で募集を行っている企業は、地元志向の学生や特定地域で働きたい方にもおすすめです。
- ディベロッパーとパブリッシャーの違い
- ディベロッパー: ゲームの開発を主に担当。ゲーム制作に深く関わるため、UIデザイナーとしてのスキルを磨きやすい環境です。
- パブリッシャー: 開発だけでなく、販売やプロモーションも手がける企業。より広い視点でゲームビジネスを学べます。
- 大手と中小企業の選択肢
- 任天堂やバンダイナムコスタジオなどの大手は、安定した環境と充実した研修が魅力です。デザイナー職種の中でもUIを専門で担うので、UIデザイナーとしてのスキル向上が見込めます。一方、クレイテックワークスやガンバリオンなど中小規模の企業では、UIデザインだけでなくキャラクターデザインなど他の幅広い業務に携わるチャンスがあります。
コンシューマーとモバイルでUIの違いはあるんですか?
コンシューマーは3Dメインのデザインが主流です。2Dが多いモバイルメインのゲーム会社の方がUIデザイナーの活躍の場が需要は多いと思います。
ゲームUIデザイナーを目指すために必要なスキルと準備
UIデザイナーとしてゲーム業界で活躍するためには、専門的なスキルや知識だけでなく、実際の採用試験や面接に向けた準備も重要です。UIデザイナーに必要なスキルと、それを習得するための具体的な方法について解説します。
1. 必須スキル一覧
UIデザイナーとして働くために押さえておきたいスキルを以下にまとめました。
① デザインソフトの操作スキル
UIデザインでは、専用のデザインツールを使いこなすことが必須です。以下のソフトは特に重要です。
- Adobe Photoshop/Illustrator
グラフィックデザインの基礎となるソフト。UIパーツの制作や画像加工に使用します。 - Unity/Unreal Engine
ゲーム開発で使われるエンジン。UIデザイナーとしても、ゲームエンジン上での動作確認や調整を行う場面が増えています。
UIデザイナーはFigmaやAdobe XDを使うと聞いたことがあるのですが、必要ないんですか?
WEBやサービスアプリ開発をしている企業のUIデザインの話ですね。ゲーム業界のUIデザイナーは特に必要とされていません。
② 基本的なプログラミング知識
UIデザイナーは直接プログラミングを行うことは少ないですが、基本的な理解があると開発チームとの連携がスムーズになります。特にC#やBlueprint(Unreal Engine)のようなスクリプト言語はゲームエンジン上でのUI設計に関わるので理解しておくと役立ちます。
プログラミングは別にできなくても全く問題ありませんが、特に業務範囲が広い中小規模のゲーム会社では重宝されます。得意な人はポートフォリオに自作コードを載せてアピールしましょう。
③ 色彩やタイポグラフィの知識
ゲームの世界観やテーマに合った色使いやフォント選びは、UIデザインのクオリティを左右します。色彩心理学やタイポグラフィ(文字デザイン)の基本を学ぶことで、より魅力的なデザインを制作できるようになります。
様々な資格学習が1078円でウケホーダイ!【オンスク.JP】2. ポートフォリオの作成
作成のポイント
- 実際のUIデザインを想定した作品を制作する
ゲーム画面のモックアップ(サンプルデザイン)を作り、自分のUIデザイン能力をアピールしましょう。
例: RPGのメニュー画面、アクションゲームの体力バーなど。 - プロセスを明示する
ただ完成品を並べるのではなく、「どのような考え方でデザインを作成したか」を説明するページを設けると説得力が増します。 - 動きのあるデザインを含める
可能であれば、UnityやUEを使い、インタラクティブなデザイン(ボタンを押したときの動作など)をポートフォリオに含めると印象が良くなります。
プロフィールに「UIデザイナー志望」と明記して、自信のあるUI作品を最初にもってくるとよいですね。キャラクターデザインや3Dモデリングなどの作品も載せるとアピールになります。
注意点はないですか?
ゲームのUIデザイナーも並みのポートフォリオではやすやすと通過できません。ゲームの世界観だったり、キャラクター、ストーリーを自分で構想したオリジナル作品を入れましょう。また、自分でクオリティーがイマイチと思うなら、ブラシュアップしてから載せた方がいいですね。
ポートフォリオの提出形式
PDF形式で提出する場合が一般的ですが、ウェブサイト形式にして公開するのもおすすめです。Webポートフォリオはリンクを送るだけで手軽に閲覧できるため、採用担当者の負担を減らせます。また、容量が多い場合、ギガファイル便を使うこともよくあります。
3. 業界研究と応募準備
業界研究
ゲーム業界では、会社ごとに開発するゲームのジャンルやスタイルが異なります。志望企業の作品やUIデザインの特徴を研究しておくことで、面接や作品制作で具体的なアピールが可能になります。
応募スケジュールの確認
新卒採用は例年、3月~4月に本格化します。企業ごとのエントリー締切を確認し、余裕を持って応募準備を進めましょう。すでにポートフォリオが出来上がっている方は以下の記事を参考にしてぜひ早期選考にチャレンジしましょう。
インターンシップの活用
多くの企業ではインターンシップを実施しています。早い段階で実際の現場を体験することで、自分に必要なスキルや業界の流れを把握できます。
UIデザイナーを志望する上で知っておきたいこと
ゲーム業界にはタイトな納期や高い品質基準が求められる場面もあります。そのため、以下の点には注意が必要です。
- 納期に追われることがある
大型タイトルやアップデートのリリース前は、スケジュールがタイトになることがあります。チームで効率的に作業を進めるスキルが求められます。 - ユーザーからのフィードバックへの対応
リリース後のユーザー評価に基づき、デザインを改善するケースもあります。柔軟な対応力が重要です。 - UIデザイナーの採用枠が限定的
ゲームのUIデザイナーというピンポイントの職種で採用している企業は多くありません。そのため、ポートフォリオにはUIに関する作品やスキルだけでなく、3Dモデリングやキャラクターデザインなど、他のデザイン業務にも対応できることを示す内容を盛り込むことが大切です。幅広いスキルをアピールすることで、UI以外のポジションも含めた採用の可能性を広げることができます。
まとめと今後のアクションプラン
ゲーム業界のUIデザイナーは、ゲームの体験を支える重要なポジションであり、特にデジタルコンテンツが進化し続ける現代では、ますます需要が高まっています。本記事で取り上げたポイントをまとめると、以下の通りです。
1. UIデザイナーとしてゲーム業界を目指す魅力
- ゲームの世界観や没入感をデザインで支えられるやりがい。
- チームで協力しながら、一つの作品を作り上げる楽しさ。
- 新しい技術やトレンドに触れながらスキルを磨ける環境。
- 業界全体の成長によるキャリアの安定性。
2. 注意すべきポイント
- ゲームのUIデザイナーは、ピンポイントの採用枠が少ないため、ポートフォリオにはUIデザインに加え、3Dモデリングやキャラクターデザインなどの幅広いスキルをアピールすることが重要。
- タイトなスケジュールや、ユーザーのフィードバックを反映する柔軟性が求められる場面もある。
3. 今後のアクションプラン
UIデザイナーとしてゲーム業界でキャリアを築きたいと考える皆さんに向け、以下のステップを提案します。
- ターゲット企業をリストアップする
本記事で紹介した新卒募集を行っている企業リストを参考に、UIデザイナーを募集している企業を選定しましょう。特に、自分が関わりたいジャンルやゲームタイプを明確にすることが大切です。 - ポートフォリオを充実させる
- UIデザインの実績を中心に、ユーザー体験を意識したデザイン例を具体的に掲載する。
- 3Dモデリングやキャラクターデザインなど、他分野のスキルも盛り込むことで、幅広い可能性を示す。
- UnityやUnreal Engineなどのツールを使用したインタラクティブなUIデザインを追加するのも効果的です。
- インターンシップやアルバイトで実務経験を積む
ゲーム業界のUIデザイナーとして働くためには、実務経験があると大きなアピールポイントになります。インターンシップやアルバイトを通じて、開発現場の流れを体感しましょう。 - 技術スキルを向上させる
- デザインツール(Photoshopなど)の習熟度を高める。
- UnityやUnreal EngineでのUI実装スキルを習得する。
- 業界研究を深める
応募先の企業やタイトルの分析を行い、自分のデザインスキルがどのように役立つかを具体的に考えましょう。ゲーム業界全体のトレンドや、注目される技術について情報を集めることも重要です。
まとめ
ゲーム業界のUIデザイナーは、技術的スキルだけでなく、クリエイティブな発想やユーザー視点でのデザインが求められる職種です。本記事を参考に、業界の動向を把握しつつ、計画的にスキルアップを目指してください。ゲーム制作の現場であなたのデザインがプレイヤーに感動を与える日を目指して、まずは一歩を踏み出しましょう!